モビリティ社会
モビリティ社会とは若年労働力を中心にしえ大都市への人々の移動、都会に来たがもう一度田舎に帰ろうとする人口逆流。そういう人間の動きにつれて、消費、金融なども動き、また、全体として知識や思想も移動するといった活動的社会状況を言います。モータリゼーションの展開、新幹線の建設、航空機の発達などで日本人はますます動きまわり、動民化してきました。特に意識の変革をなしとげた人々の地方への通流、移動に伴う接触などは生活や意識の面での田舎の都市化、ひいては国土の総都市化に役立ち、地域開発や地方都市の個性的な発展に創造的な役割を果たすものと考えられています。
スプロール現象あるいは空洞現象とは都市の急激な発展に伴う、郊外部の無秩序住宅化、虫食い的な発展を言います。郊外の都市計画に関係なく、地価の安い所をみつけ郊外に住宅侵入する現象は、土地利用上、都市施設の整備上に甚だ不経済となります。郊外に新駅が生まれたというのに土地地価だけが急上昇して、庶民住宅は近づけず、遠まきにして建ち、駅付近が非住宅化のままドーナツの中空状に残ることを駅前空洞化と言います。スプロール化も空洞化も、現代の土地間題の矛盾の端的な現われです。

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