コンビナート
コンビナートとは生産過程の前後に続く種々の産業部門を一つの企業に結合させ工場間の関係を密接にして工業地帯の総合力を発揮したものを言います。特に化学工業は、プロセス産業といわれるように生産過程が連続的であり、多角化と一貫化が技術的にも要求されるところから、企業は巨大な独占的コンビナートになる強い傾向をもっています。従来、日本の化学企業は、石炭を主原料とする石炭科学コンビナート、電力におもに依存する電気化学コンビナートが中心でしたが、石油化学工業の発展とともに、石油化学コンビナートへと重点が移ってきています。また製鉄業の拡大と技術進歩につれて、そこでの排ガスを利用する製鉄化学コンビナートの発展の可能性も強く、こうして日本の化学工業は、かなり全面的な再編成に当面しています。
太平洋岸ベルト工業地帯は京浜、中京、阪神、北九州の既成大工業都市の中間に、地方工業都市を開発し、それらをベルト状に結ぶ、連鎖工業地帯のことで、昭和35年に立てた所得倍増計面の構想の一つで、その後実施に着手された新産業都市の建設も、そうした構想のもとに進められました。一般に大平洋ベルト地帯とも言われ、日本列身の中で人口と産業の最も過密な地帯で、日本経済発展の中枢地帯となっています。

copyrght(c).家計と都市交通.all rights reserved